【5ヵ月間の社会実験終了！】民間複業人材と連携した「起業家の集まるまち」の実現を目指すプロジェクトの成果報告

1．官民連携でまちづくりを推進する社会実証実験

（1）概要

守山市では地方創生の取組として、「起業家の集まるまち守山」をキーワードに、起業支援の取組を進めています。昨今多様に変化する社会課題への対応やICT活用、DX推進など全国の自治体で民間人材の活用が進む中、民間人材と協働した起業家の集まるまちづくり推進に向け、令和3年5月20日に協定を締結した株式会社Another works（東京都渋谷区）と連携し、このたび3職種4名の民間複業人材を行政アドバイザーとして登用いたしました。

今回、登用したアドバイザーは、複業マッチングプラットフォームにより公募した、都市部で活躍する民間プロフェッショナル人材で、官民連携により「起業家の集まるまち」の実現を目指すプロジェクトを約5か月間の社会実験として実施するものです。

（2）実施期間

令和3年7月27日（キックオフ）から令和3年12月末日まで

（3）アドバイザー報酬

無償で行いました。

2．活動実績（市事業への参画・連携の実績）

（1）定例会議　全20回（個別会議16回）

普段のコミュニケーションについてはチャットアプリ「Slack」を活用し、会議時間外での個別相談やアドバイザーからの情報提供等を行いました。

（2）ワーケーションモデルツアー参加（令和3年10月25日（月曜）、26日（火曜））

東京からのアクセスと仕事環境としての魅力と課題を客観的に分析いただき、市の観光施策や起業支援政策への助言をいただきました。

（3）起業支援機関等との意見交換会「地域未来ミーティング」（令和3年11月22日）

客観的な本市や起業支援への見方、気づきへの助言などから、参加者からは勉強になったとの声が多く、参加者のコミットメント発表の際も具体的な意見が多くなりました。

（4）市職員との意見交換会（令和3年11月22日）

各職員ベースでの現状の課題感を把握・共有することができ、民間視点でのノウハウやアイデアに刺激を受ける機会となりました。（参加：企画、ICT、広報、商工観光）

（5）守山市内高校生との意見交換会（令和3年11月22日）

立命館守山3年生2名、県立守山高校2年生1名

3．行政アドバイザーからの助言による実施事業の実績

（1）起業家の集まるまちとしての広報戦略

• ア　ホームページの情報整理
• イ　SNSの活用（運用マニュアルを作成。）
• ウ　情報発信されやすい仕組みづくり
  1. 記者やメディアが求める情報の把握
  2. 情報発信先の情報整理
  3. メディアが求める情報の勉強会
  4. 情報が市に集まる仕組みを検討

（2）起業家ヒアリングとアンケート調査

• ア　起業家らとの意見交換
• イ　アンケート調査

（3）起業家の集まるまちの事業やビジョン形成への壁打ち

今年度以降の「起業家の集まるまち」に向けた取組についてアイデア会議を11月1日から12月にかけて実施し、市担当課の考える起業家の集まるまちづくりに向けた政策についての壁打ちを踏まえた上での企画→次年度予算要求を行いました。

4．取組の成果・総括

（1）プロジェクトの実施における守山市の魅力発信

5月協定締結およびキックオフの開始以降、各方面から反響があり、本市が起業家の集まるまちとして、新たなことにチャレンジしていることや、素晴らしい経歴を持つアドバイザーが本市に関わっていること自体が注目を集めました。また、9・10月末に開催の自治体間の情報交換会では、他自治体の悩みや課題感が共有でき、他自治体とは差別化した取組を通して、本市のPRにもつながりました。

（2）個別事業実施における成果

本市の集まってほしい起業家の具体像を設定することに対して、アドバイザーの冷静な分析とアイデア、可視化するための助言・支援により、現状分析と課題整理が進みました。また、広報や取組の情報発信、ワーケーションや地域未来ミーティングの既存事業への助言やアイデア提供については、親身になって伴走いただき、行事業自体の質が向上しました。

（3）担当課（職員）の変化

起業やビジネスに関わる用語、IT知識に疎く、また時間管理が苦手でしたが、スラックやアプリの活用、オンライン会議の進行等に助言をいただくことで苦手意識を克服。また、アドバイザーからの、スタートアップ業界の情報提供が非常に参考になり、わからないことは自身で調べる癖付け等、スキルアップにつながりました。

5．今後の民間人材の活用と官民連携に向けて

本プロジェクトを受けての今後の取組について、5カ月をかけて、起業家の集まるまちを目指した令和4年以降の方針が明確になり、新たなスタートラインに立つことができたと考えています。現在進めている具体的な広報の計画や今年度事業、また予算要求を行っている次年度事業を含め、着実に進めるとともに、今回参画いただいた各アドバイザーへは経過報告を行っていきます。また、業務を進めていく上では、守山市をどのように語られたいかを常々考え、認知と共感につながる政策展開を進めていきます。

6．詳細資料

• アドバイザーの感想 （PDF 764.3KB）
• 成果報告書（詳細版） （PDF 2.7MB）