35 お満さんモニュメント

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ページ番号1004829  更新日 令和5年7月26日

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写真:お満さんモニュメント
お満さんモニュメントと硫黄夜祭り

昔、湖西比良村に容姿・力量ともに優れた力士・八絋山(はっこうざん)がいました。

或る日、湖東鏡村で相撲の興行があり、「お満」という村娘が八絋山に恋心をもやし、その切なる想いを打ち明けたところ、八絋山は「それほど私が好きなら百日の願行を成就すれば妻にしてやる」と難題を浴びせ掛けました。お満はそんな難題もいとわず、雨の日も風の日も八絋山のもとに通い続け、やがて満願の九十九夜を迎えた時、八絋山は娘の一念のあまりの恐ろしさに灯明を消してしまったのです。

お満はそれとも知らず、いつものようにタライに乗り暗闇の湖上に想いを燃やし漕ぎ出したところ、いつもの灯りが見えず、いつしか方向を見失い途方に暮れていた。そのとき一天、にわかに突風が吹き荒れ、お満はタライもろとも湖中に葬られ哀れな最期を遂げたのです。世にこの灯籠を名づけて「お満灯籠」と言うようになりました。そしてその暴れ風は数日続き、奇しくも、その時今浜のある村人が湖岸に行ってみると、お満が乗ったとみられるタライは岸に吹き上げられ蛇体となっていました。村人は、これを拾い持ち帰って硫黄をつくりお満の心情を哀れんで神社に祀り慰めたところ、やっと大風が静まったと言う口碑(こくち)伝説であり、今もこの事が春を告げる荒れじまいのもとになったとも言われています。

以来旧暦の二月二十四日は今浜樹下神社において長老による的張行事と湯立て、舞が奉納され、供養がなされています。

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